mottoたのしいギターの世界

エレキ・アコギ合わせて17年間ギターの製造に従事した元職人。数多くのアーティスト本人使用モデルの製造に関わってきました。現在はギターをもっと楽しみたい方、練習にちょっと疲れちゃった人の為の雑学やお役立ち情報を、ギター業界の中の人ならではの裏話を交えてお届け中です。

ギターのボディ材問題。ガット弦がナイロン弦に変革したように

*練習のハシヤスメ

《ギターは大木でできています!》

 

ギターが現在の形になったのが約200年前のこと。

 

C.F. マーチンが開発したXブレーシングフラットトップ、金属弦の”今のフォークギター“になったのが約100年前。

 

ポップスを奏でる楽器の代表格になった約80年前。

 

日本で普及し出した50年。

 

 

日本のギターメーカーはガラパゴス化ならぬタイムカプセル化してきていると私は思っています!

 

環境問題があらゆるジャンルでさけばれ、あらゆるジャンルでこれからの形に変化している昨今で、未だに100年前に造られた、そして50年前に憧れた価値観に縛られているとおもいます。

 

  • 目の詰まったホンジュラスマホガニーのネック
  • 縦目の綺麗なシトカスプルースのトップ
  • 節のない綺麗なローズウッドボディ
  • 真っ黒なエボニー指板

 

これこそが本物のギターのスペック!!これが高級の証!!

 

そんなこと言っているのは日本のおじさんだけだと思います。

 

いや、まぁ、間違ってはいませんが、文化の発展のためにも常に途上であると言い聞かせた方がいいと思うんです。

 

あらゆる海外メーカーがこれからの素材を研究開発している中でそれでいいんですか?

 

それは日本のメーカーも、また、フォーク世代も、あの頃の憧れのマーチン像に取り憑かれてるからだと思います。

 

前例がないからダメ、新しいことには保守的に否定しがち。国民性でしょう。

 

しかし、ギターは情報を楽しむものではなく音を感じる為の道具なのです。

 (私は散々情報を楽しんできましたが)

芸能人格付けチェックと同じことをして、どれだけの方がわかるでしょうか?

 

またわかったところで、好みの音とイコールではないですし。

そう、

《料理で例えるならばワインです。》

情報によって味覚を左右されがちなのです!

ギターは作りさえキチンとしていれば、それが何の木でできていても必ず鳴ってくれます!それに、

《ギターの音色はあなたの弾き方次第です》

と言われてしまったらもう何も言い返せないですよね。

 

という訳で普及品を皮切りにマホガニーがサペリに変わってきました。

 

マーチンも圧縮材のトップ板の開発で成功してますよね、そうですリトルマーチンに代表されるハイプレッシャーラミネートのことです。

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2018年楽器フェアにて、エドシーランのサイン入りリトルマーチン

 

 

時代は大きい変化の時を迎えています。

 

ガットギターがナイロン弦に変わった変革、そうゆう変革の時が来ています。

 

ギターに関わる全ての人が、既製の概念に囚われずにギターを使いやすさと好みの音で選びの原点にもどると、一気に選択肢が広がりますよ。

 

 

いかがでしたか?参考になればうれしいです。

 

次回、塗装のお話を企てています。リアルな

 

アッキーでした、バイバイ!