ギターの塗装の話4.2 真打登場!ポリウレタン!!
motto楽しいギターの世界へようこそ、元ギター職人、ギター評論家のアッキーです。
前回まで長々とラッカー塗装とポリエステル塗装の比較をしてきました。
まとめると、塗装面の厚みは塗料の違いより、会社として、作り手の技術といった”ヒトと社会”の都合によるということでしたね
《ちょっと待ってくださいよ!》
楽器とし、音楽を奏でる道具として良いのはどっちなんですか?
《それが、ポリウレタン》なんです!!
まず第一に、ポリウレタン塗料はとっても扱いやすいんです。扱いやすいということは、作り手が思いのままに仕上げることができるのです。
これは私のオリジナルモデルの中塗り終了時の写真です。
この後、
ラッカー塗料で着色
ポリウレタン塗料でトップコート
を吹き付けて完成するのですが、どうでうか?この薄さ。これ木目が落ちてますよね?木目が痩せてるわけでも、木目が止まって無い(下塗りで木目を専用塗料で埋めます)わけでも無いんですよ。
この写真の工程の時点で、5層(5工程)ほど塗装を重ねてます。それでこの感じ、およそ0.02mm。それほどまでに吹き付けも研磨もしやすいんです。加工し易いんです。
それでいて、柔軟性があって素材の振動を妨げない、工期も塗装工程が20日から1ヶ月程度。
ポリウレタン塗料は、作業製もよく音の響きにも影響なく、ギターの塗装にはとってもむいています。
ポリウレタン塗料のクリヤーを吹き付け、研磨してバフ仕上げた完成品がこちら
そうなんです。
私、アッキーのオリジナルモデルは
満点の星空のような、月明かりを浴びた海面のような、まるで銀河の如く濃紺のラメなのです!
《世の中に出回っている10万円以上の多くのモデルでポリウレタン塗料が使われています。》
どうですか?
ラッカーは高いが良いもの、ポリは良くないものという曖昧なイメージを覆す、ラッカーよりいいポリがあることを伝えたかったのです!
《それがポリウレタン》
さらに言わせて!!
よく聞きますよね?カラーものは塗装が厚いから良くないって。
どうです?このアッキーモデルを見てもまだそんなこと言えますか???
もちろん何度も何度も言いますが、
楽器はどこで何素材でどう作られたか?ではなく、
自分がいいと思った物を使うことが何より大切なことです!
なので、
「キレイな色のギターだなー、かっこいいなー、でも色物は良くないんでしょ?」
というような、植え付けられた知識で敬遠しちゃもったいない!!
まずは見た目で気になった物を試しに手に取って弾いてみて判断してね!
いかがでしたか?
ここまで塗料に関するハシヤスメコラムを送ってきました。
テイラーのUV塗装などまだまだ塗装の世界は奥が深いです。
素材を活かすも殺すも塗装次第、まだまだ伝えたいことがたくさんあるのでそれはまた別の機会で、
アッキーでした、バイバイ!